冠婚葬祭とは?
冠婚葬祭とは??意味・行事一覧・服装などのマナーをまとめて解説
「冠婚葬祭」は、多くの方が人生の中で経験することではないでしょうか。
とはいえ、冠婚葬祭の意味やマナーを詳しく知らず、ご葬儀などへ参列される際に「この服装で良いのかな?」「マナー違反をしていないかな?」など、不安を感じる方もいらっしゃるはずです。
そのような方のために、当記事では冠婚葬祭の意味、どのような行事があるか、服装などのマナーをまとめて解説します。
「冠」の意味と行事
本来は元服(げんぷく)と呼ばれる成人の儀式のことです。
元服は冠をかぶって行なわれたため、「冠」という字が使われます。 元服は、古来中国における成人儀礼を起源とし、明治以前の日本でも子どもが親の保護下から離れ一人前の大人になることを宣言する儀式として行なわれており、現在の成人式にあたります。 他にも「お宮参り」「お雛祭り」「端午の節句」「七五三」と、子どもの健やかな成長を願う行事があります。
また、年を重ねてからも「還暦」「古希」など、長寿を祝うしきたりが数多く存在し、出産から長寿まで人生のおめでたい行事を指します。
「婚」の意味と行事
文字通り結婚式のことです。
結婚式は、全くの他人であった2人が、人生を共にすることを誓う契りの儀式で、規模にかかわらず、冠婚葬祭の中で最も慶祝されるべき行事です。
結婚後25年目に行なう「銀婚式」や50年目に行なう「金婚式」など、結婚した後にも夫婦の絆を祝うための記念行事があります。
「葬」の意味と行事
ご葬儀の意味で、ご葬儀は「葬送儀礼」の略です。
ご葬儀は、仏教・神道・キリスト教などの宗教儀礼に則って行なわれる「葬儀式」、その後に行なわれる故人様との最期のお別れである「告別式」があります。
ただし、現在では「葬儀式」と「告別式」はひとまとめに考えられることが多く、一般的には「葬儀・告別式」と案内されます。
ご葬儀には、お通夜を行なわない「一日葬」、ご家族や親戚などが中心に参列する「家族葬」、故人様とゆかりのある方々が集まる「一般葬」、参列者の多い「社葬・大型葬」などがあり、その規模は様々です。
とはいえ、どのようなご葬儀であっても、故人様への「たむけの心」を表し、弔う行事であることに変わりはありません。
「祭」の意味と行事
本来は順調な狩猟や豊作を願い、長寿や健康を祈るための宗教的儀式でした。
時代の移り変わりと共に意味合いが変化しており、現在は「年中行事」と認識されています。
年中行事の例としては、「お正月」「節分」「お雛祭り」「お彼岸(春秋)」「花祭り」「端午の節句」「母の日」「父の日」「七夕」「お盆」「敬老の日」「文化の日」などがあり、祝日とされているものも少なくありません。
昨今は核家族化が進んだことにより、ご家族やご親戚が集まる機会は減っています。
しかし、日本ならではの四季を皆で集まって楽しむ機会として、「祭」の価値を再認識することも必要ではないでしょうか。
冠婚葬祭に適した服装は?
冠婚葬祭に適した服装について解説します。
結婚式とご葬儀に分けて、男女別の服装をご確認ください。
結婚式(男性)
- 新郎や新郎新婦の父…正礼装(せいれいそう)
- 主賓や親族など…モーニングやタキシード、ブラックフォーマルスーツ
- 一般ゲスト(友人や同僚など)…ブラックスーツ
結婚式(女性)
- 新郎新婦の母親や親族の既婚女性(着物の場合) …黒留袖(既婚女性の正礼装)、色留袖(既婚女性の祝儀用の第一礼装)
- 未婚女性(着物の場合) …振袖(未婚女性の正礼装)
※大振り袖は避け中振り袖や小振り袖を選ぶ
※洋装であればワンピースやツーピースを選ぶ(膝が隠れるほどの丈で露出を控え目にする)
ご葬儀(男性)
- 故人様から三親等までのご親族(正喪服)…和装なら黒紋付き羽織袴、洋装ならモーニング
- 参列者(準喪服)…ブラックフォーマルスーツ
- 参列者(略式喪服)…黒を基調としたスーツ
ご葬儀(女性)
- 故人様から三親等までのご親族(正喪服)…黒無地着物
- 参列者(準喪服)…フラックフォーマルスーツ(ワンピースやアンサンブル)
- 参列者(略式喪服)…黒を基調としたワンピースやアンサンブル
ご葬儀での服装に関して、故人様から三親等までのご親族は正喪服を着用することが望ましいとされます。
しかし、現在は準喪服や略式喪服の着用が主流です。
冠婚葬祭について知っておきたいマナー
社会人として知っておきたい冠婚葬祭のマナーをご紹介します。
冠・婚・葬・祭の4つに分けて、内祝い・結婚祝い・御香典・お年玉に関するマナーをご確認ください。
冠:内祝い
本来は身内のお祝いという意味で、家庭内での祝いごとの際にご近所や親戚に贈るものでした。
しかし、現在はいただいたお祝いに対するお返しとして、贈ることが増えています。
※当記事では「お返し」としての内祝いについて説明していきます。
内祝いを送る祝いごとの例
- 結婚
- 出産
- 初節句
- 新築
- 快気
内祝いの贈り方
- 結婚祝いは入籍1ヶ月以内に贈る
- 出産祝いはお宮参りのすぐ後に贈る
- のし紙をかけ、のしには「内祝い」や「寿」と書く
- お礼状を添える
内祝い(お返しとして)の相場
- いただいたお祝いの半分~1/3程度の金額の品物
婚:結婚祝い
入籍したご夫婦へのお祝いです。
結婚式に参列する際のご祝儀が結婚祝いにあたりますが、最近は結婚式や披露宴を行なわない方も増えています。
そのような場合でも、仲の良い友人やお世話になっている知人が入籍をされた際は、結婚祝いをされると良いでしょう。
結婚祝い(ご祝儀)の渡し方
- のし紙をかけ、のしには「寿」や「壽」、「御結婚御祝」と書く
- 袱紗(ふくさ)と呼ばれる布に包んで持参する
結婚祝い(ご祝儀)の相場
- 新郎新婦の友人や知人、同僚などの場合は3万円ほど
- 新郎新婦の兄弟姉妹や叔父、叔母の場合は5万円~10万円ほど
葬:御香典
本来は故人様に線香や花を供えることでした。
現在ではご遺族を経済的に助ける慣習として、御香典をお渡しすることが通例です。
「香」という字は線香を意味するため、御香典という言葉は仏式でのみ使用されます。
御香典の渡し方
- 白無地の袋に白黒の結び切りの水引の不祝儀袋に入れて持参する
- 袋には「御香典」または「御仏前(浄土真宗の場合)」と薄墨で書く
- 中袋の裏面に金額、住所、名前を書く(金額は旧字体で書く)
御香典の相場
- 故人様が友人や知人、同僚などの場合は5千円~1万円
- 故人様がおじやおばの場合は1万円~3万円
- 故人様が兄弟姉妹(義理の兄弟姉妹も含む)の場合は3万円~5万円
- 故人様が両親(義理の両親も含む)の場合は5万円~10万円
祭:お年玉
お正月に歳神(としがみ)を迎えるための鏡餅のことだったそうです。
そのお餅を家長が子どもに分け与える習慣が変化し、現在はお正月にお金を渡す習慣を「お年玉」と呼ぶようになりました。
お年玉の渡し方
- ポチ袋に入れて渡す
- 新札を入れる
- 親がいる前で渡す
- 4千円台の金額を避ける(「4」が忌み数なので)
お年玉の相場
- 小学生未満…2千円
- 小学生…3千円~5千円
- 中学生…5千円
- 高校生…5千円もしくは1万円
- 大学生、専門学生、社会人…1万円
お年玉の相場は上記の金額だそうです。現金で渡さない場合は、図書券などの金券や品物を渡しても構いません。
この記事の著者
神戸・阪神でご葬儀・法事・法要なら平安祭典。家族葬から社葬、お葬式の流れから費用・マナーに至るまでお葬式の本質を大切に、時代にあわせたセレモニーを提供いたします。「安心感」「心をこめたご提案」「おもてなし」「繋がるサポート」平安祭典が選ばれる理由があります。