努力と結果どちらを褒める?

努力と結果どちらを褒める?

努力と結果どちらを褒める?

内容は『努力と結果どちらを褒める?』という経営者の方だけではなく、様々な人が興味ある内容だと思います。
1925年と古いですが、以下のような実験がありました。
子どもたちを3つのグループに分け、グループごとに対応を変えながら、算数の試験を数回受けさせました。

  • 試験のたびに褒められ続けるグループ
  • 試験のたびに叱られ続けるグループ
  • 何も言われないグループ

その結果、褒められたグループは成績が向上し、叱られたグループは最初は叱られないように努力したものの、成績が下がっていきました。
ほかの実験では、テストのあと子どもたちには実際の成績を隠し、個別に「あなたの成績は100点満点中80点」と全員に告げました。
その際、子どもたちを3つのグループに分け、グループごとに成績を伝える際のコメントを変えました。

グループ1:「本当に頭がいいんだね」
グループ2:「努力の甲斐(かい)があったね」
グループ3:何もコメントしない

コメントを伝えた後に、さらに2つの課題のうちから1つを選んでもらいます。

課題1:難易度が高いが、やりがいのある課題
課題2:簡単に解け、学びの少ない課題

その結果、「頭がいいんだね」と能力を褒められたグループは、約65%が「簡単な課題」を選びました。
何もコメントされなかったグループは、約45%が「簡単な課題」を選びました。
そして、努力を褒められたグループで「簡単な課題」を選んだのはわずか約10%。
約90%が「難しい課題」を選んだのです。

以上のことから、人をほめる時には、【努力や過程をほめること】が大切であると言えます。
さらに付け加えると、他人と比較するのではなく過去の自分と比較して褒めることや褒めるタイミングが毎回ではなく、ランダムである方が心理学的には有用であると言われているようです。

人材育成に悩まれている経営者の方も多いと思います。
関わりを持つ事が育成におけるポイントでもあり、また、関わり続けるという地道な取り組みが大切だと感じました。

この記事の著者

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